気候変動に伴う降水量や雨の降り方の変化は、自然災害の発生に大きな影響を及ぼします。
近畿地方や大阪府における降水量のこれまでの観測結果(年降水量、1時間降水量50mm以上の年間発生日数、日降水量100mm以上の年間発生日数、無降水日の年間発生日数)と将来予測に関する情報を掲載しています。
これまでの観測結果
・年降水量
大阪管区気象台における年降水量は、長期的な変化傾向は見られません。
出典:「気候変動適応情報ポータルサイト」
(https://adaptation-platform.nies.go.jp/map/Osaka/index_past.html)
・1時間降水量50mm以上の年間発生回数
近畿地方では、短時間に降る非常に激しい雨(短時間強雨。1時間降水量50mm以上。滝のように降る雨)の回数は、増加しています。
出典:大阪管区気象台「雨の降り方のこれまでの変化」
(https://www.data.jma.go.jp/osaka/kikou/ondanka/ondanka.html)
・日降水量100mm以上の年間発生回数
近畿地方の日降水量100mm以上の年間発生日数については、 変化傾向は見られません。
一方で、全国的には、日降水量100mm以上及び200mm以上の日数は、いずれも増加しています。
出典:大阪管区気象台「雨の降り方のこれまでの変化」
(https://www.data.jma.go.jp/osaka/kikou/ondanka/ondanka.html)
・無降水日(1日の降水量が1.0mm未満の日)の年間発生日数
近畿地方の無降水日の年間発生日数については、増加していると見られます。
出典:大阪管区気象台「雨の降り方のこれまでの変化」
(https://www.data.jma.go.jp/osaka/kikou/ondanka/ondanka.html)
将来予測
近畿地方では、大雨や短時間強雨の発生頻度や強さは増加し、雨の降る日数は減少すると予測されます。
近畿地方の短時間強雨の回数は、2℃上昇シナリオで約1.9倍、4℃上昇シナリオで約2.4倍に増加します。棒グラフの色は灰色が20世紀末、青色が2℃上昇シナリオの21世紀末、赤色が4℃上昇シナリオに対応。
大雨や短時間強雨は発生数が少ないため、地域単位での予測は不確実性が大きいことに注意が必要です。
出典:大阪管区気象台「大阪府の気候変動」
(https://www.data.jma.go.jp/osaka/kikou/ondanka/ondanka.html)
近畿地方の雨の将来変化
2℃上昇シナリオによる予測 | 4℃上昇シナリオによる予測 | |
1時間降水量50mm以上の回数 | 約1.9倍に増加 | 約2.4倍に増加 |
日降水量200mm以上の回数 | 約2.0倍に増加 | 約2.7倍に増加 |
年最大日降水量※ | 約1.1倍に増加 | 約1.2倍に増加 |
無降水日日数 | 約4日増加 | 約12日増加 |
※ 1年で最も多くの雨が降った日の降水量
出典:大阪管区気象台「大阪府の気候変動」
(https://www.data.jma.go.jp/osaka/kikou/ondanka/ondanka.html)
全国や近畿・中国・四国地方、大阪府の気候変動(これまでの観測結果や将来予測)は、以下のホームページからご覧いただけます。
・近畿・中国・四国地方の気候変動(大阪管区気象台ホームページ)
・日本の気候変動2020(気象庁ホームページ)
・気候変動監視レポート(気象庁ホームページ)