気候変動の影響
- 熱中症による救急搬送者数の増加
これまでの調査の報告と将来予測
- 暑さによる死亡リスクについては、日本全国で増加傾向にあると言われています。熱中症については、年によってばらつきはあるものの、救急搬送人員、医療機関受診者数や熱中症死亡者数は全国的に増加していることが確認されています。
気候変動への適応策
■事業者や国の取組
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- 建設現場の作業員などの熱中症予防の取組として暑さ指数(WBGT)が活用されています。
暑さ指数の計測機器(クラス1.5)
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- 公共交通機関の駅や停留所、商業施設、イベント会場などでは、利用者の熱ストレス軽減のためにミスト発生装置が設置されています。
ミスト発生装置
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- 環境省では、2021年4月から全国を対象に「熱中症警戒アラート」システム(※)の運用を開始し、暑さ指数が33以上になると予測される際にアラートを発出しています。
※環境省が運営する熱中症予防情報サイトには、全国の「暑さ指数」の実況と予測のほか、熱中症対策に関する情報や啓発資料が掲載されています。
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- 産官学民が連携する「大阪ヒートアイランド対策技術コンソーシアム」では、ヒートアイランド対策技術の開発・普及に取り組んでいます。暑さ対策に関する情報を提供するセミナーも実施しています。
■環農水研の取組
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- 府域の暑さ指数の測定
大阪府域の施設の種類や標高などが異なる複数地点で、同時刻に暑さ指数を測定し、環境省が測定している暑さ指数(大阪市中央区の1地点)と比較したところ、暑さ指数は環境省の測定値よりも高くなっていました。熱中症警戒アラートだけに頼らず、暑さ指数は、活動現場において測定することが重要であることが示されました。
暑さ指数の測定
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- OSAKAひんやりマップの提供
大阪府では、5月から9月末までの期間、民間事業者等の施設に「暑さをしのげる一時避難所(クールオアシス)」として、エアコンのある涼しい空間を提供いただく「OSAKAクールオアシスプロジェクト」を実施しています。おおさか気候変動適応センターでは、おおさかクールオアシスプロジェクト協力施設と指定暑熱避難施設を閲覧することができる「OSAKAひんやりマップ」を提供しています(毎週水曜日に更新)。
※暑さをしのげる涼しい空間(クールオアシス)についてはこちらを参照ください。
※指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)についてはこちらを参照ください。
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- 大阪府と連携した各種セミナー
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- 暑さ対策セミナー
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子どもや高齢者などの熱中症予防のためのセミナーを開催しています。
熱中症対策に役立つ知見を紹介
セミナー会場で暑さ対策用品のサンプルを展示
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大阪府と連携した啓発イベント
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熱中症予防の呼びかけや、気候変動で起きていることを知っていただくためのイベントを開催しています。